⭐️この記事はJAPAN AIアドベントカレンダー2025の12日目の記事です⭐️

Vertical Agents(PMF Team) Engineering Manager — Yucheng Chen インタビュー

JAPAN AI に新たにジョインした Yucheng Chen さん。AI を使ったトレーディングのサイドプロジェクトをきっかけに、複雑な意思決定を行うAIエージェント領域の奥深さに魅了され、この分野で本気のプロダクトをつくるために JAPAN AI を選びました。

入社初週からプロダクション改善を担当し、いきなりリアルタイムモデル対応まで推進するなど、その技術力と推進力はすでにチームの中でも存在感を放っています。

今回は、エージェント開発の魅力や PMF チームで取り組む開発のリアル、そして “なぜ今このタイミングで AI をつくるのか” を語ってもらいました。

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Yucheng Chen

Vertical Agents (PMF) グループ

マネージャー代理

ーー簡単な自己紹介と経歴を教えてください

YuCheng Chen といいます。JAPAN AI には最近、PMF(Product–Market Fit)チームのエンジニアリングマネージャーとして参加しました。キャリアのスタートは Web エンジニアで、ユーザーが触る体験をどう設計するか、どのように改善するかに長く携わってきました。その後はチームを率いる立場となり、プロダクトの品質とスピードの両輪を整えながら開発を推進してきました。

この数年で AI がプロダクトにもたらす影響は劇的に大きくなりました。新しい機能を実現するだけでなく、サービスそのものを根本から変えてしまうほどの可能性を持っています。その変化を間近で体感するうちに、AI の領域に対する興味が強まっていきました。

特に、自分自身で取り組んだ AI を活用したトレーディングのサイドプロジェクトは、AI エージェントという分野を深く知るきっかけになりました。不確実性の高い環境で AI がどう情報を解釈し、どのように判断し、行動するのか。人間では追いきれない速度で意思決定が行われる様子を見て、この領域には技術の醍醐味と挑戦が詰まっていると感じました。そこから、「AI を中心に据えたプロダクト開発に本気で取り組みたい」という思いが強くなり、今回のキャリア選択に繋がっています。

ーーJAPAN AI のどこに共感して入社しましたか?

JAPAN AI に惹かれた理由は、3つの要素が重なったからです。

まず、会社としてのタイミングが非常に良いと感じました。AI が単なる技術トレンドではなく、社会や産業の中で本格的に活用されるフェーズに入りつつあります。そのなかで JAPAN AI は、汎用的な AI ではなく、特定領域に深く入り込む「Vertical AI」に明確に舵を切っています。私は、AI が本当の力を発揮するには文脈理解が不可欠だと考えており、そのビジョンと方向性が自分の価値観とぴったり重なりました。

次に、個人の意思決定がプロダクトや事業に直接影響する環境で働きたいと考えていました。小さなチームでは、ひとつの改善や提案がすぐに形になり、ユーザー体験に反映されます。大規模組織ではなかなか得られないこのスピード感とオーナーシップは、私にとって大きな魅力でした。

そして何より、JAPAN AI の持つ技術的な野心と、スタートアップとしての前向きなエネルギーが決め手になりました。アーキテクチャを考える深さと、実装に踏み出す速さ。その両方を大切にしながら動いているチームは意外と多くありません。このバランスを持った会社なら、自分の経験を活かしながらさらに成長できると思いました。

ーー入社後に印象的だった業務はありますか?

入社して最初の週に担当した、音声エージェントのリアルタイムモデル対応が特に印象に残っています。会話の自然さや応答速度を改善するために、音声処理の基盤に変更を加える必要がありました。これは技術的な理解だけでなく、既存システムとの整合性や安定性の確保など、さまざまな観点から慎重に取り組む必要のある仕事です。

短期間でインフラ全体の流れを把握しながら、ユーザー体験を向上させる変更を施すのは簡単ではありませんでしたが、同時に大きなやりがいもありました。それ以上に、「入社初週から本番環境に関わる変更を任せてもらえた」という信頼感が印象的でした。この文化こそ、私が求めていた環境そのものでした。

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ーーチームのミッションと、ご自身の役割を教えてください

PMF チームのミッションは、JAPAN AI の基盤となるAIエージェントプラットフォームを、特定の業界やユースケースに最適化した形で提供することです。同じ「AIエージェント」であっても、求められる判断基準やワークフローは業界によって大きく異なり、それらを的確に捉えて設計することが求められます。

私はエンジニアリングマネージャーとして、技術面と組織面の両方に関わっています。技術面ではアーキテクチャの議論や難易度の高い設計に積極的に参加し、プロダクトの方向性を技術的に支える役割を担っています。組織面では、チームの優先順位やビジョンを整理し、メンバーが迷わず前に進める環境を整えることに注力しています。スピードを重視しながらも品質を落とさないためには、チーム全員の視界が同じ方向を向いていることが重要であり、それを支えるのが私の役割だと考えています。

ーー技術的に難しい部分と、その解決へのアプローチを教えてください

最も難しいのは、業界固有の複雑な文脈を AI エージェントが正しく理解し、適切に行動できるようにすることです。業界ごとに異なる暗黙知や判断基準を反映するためには、単にモデルに指示を与えるだけでは不十分で、情報の構造化や状態管理、ツールの使い分けなど、システム全体としての設計が必要になります。